北摂総合病院屋上緑化技術について

三角形の病棟を挟んでシンメトリー(線対称)になることを意識し、直線的な建物と対照的に曲線を使ったデザインとなっている「北摂総合病院」の屋上庭園。西側の屋上空間は「憩う庭」(人が入れる庭)、東側には「眺める庭」(室内から鑑賞する庭)という明確なコンセプトのもとレイアウトが施されています。

1平方メートル当たり60kgまでの厳しい荷重制限となることから、計画に当たっては「システムの軽量化」が重要なポイントとなりました。それぞれの庭園に利用されている屋上緑化技術は以下の通りです。

東側屋上庭園 コンセプト:眺める庭

東側屋上庭園

植物の組合せにより、遠景でもお庭や植物の彩りが視覚で楽しめるようにデザインが施されている東側の屋上庭園「眺める庭」。

m2当り60kgの厳しい条件下でも植栽のバリエーションを確保するため、「R−パレットシステム」が活用されています。生育基盤の中に嵩上げ部を設け、植物に必要な土壌厚を確保すると共に、基盤同士を連結することで土壌の連続性を確保しています。

耐根層 耐根シート「ルートガード」
生育基盤 R−パレットシステム
散水設備 点滴式灌水ホース「ラムホース」
(電気式タイマーを使用)
主な植栽 サルココッカ、フィリフェラオーレア、ガザニアなど

耐根シート設置状況 / R-パレットシステムに灌水ホースを設置

施工3ヶ月後状況

西側屋上庭園 コンセプト:憩う庭

西側屋上庭園

芝生空間を主体に、化粧砂利や木製プランター、コンテナ植栽、ウッドデッキ、ベンチを組み合わせた西側の屋上庭園「憩う庭」。薄層緑化では、土壌の厚みによる変化がつけられないため、砂利とピンコロ石を用いて動きのある模様が取り入れられています。

軽量化を図るため、芝生の生育基盤には、1m2当り60kgの「エコグリーンマットシステム」が活用されています。 生育基盤と排水層が一体化したエコグリーンマットは衣料・廃棄物や縫製裁断クズ、使用済ペットボトル、廃プラスチックを利用した100%リサイクルの環境共生資材です。

耐根層 耐根補助フィルム「FDフィルム」
生育基盤 エコグリーンマットシステム
散水設備 点滴式灌水ホース「ラムホース」
(電気式タイマーを使用)
主な植栽 オリーブ、ブルーカーペット、芝生など

エコグリーンマット設置状況 / ビバソイル敷均し状況

施工直後状況 / 施工3ヶ月後状況

  • 北摂総合病院・取材日記
  • 屋上庭園・設計インタビュー

事例一覧トップに戻る

お問い合わせはこちら  より詳細な資料をお探しの方へ→カタログ・資料請求WEB

このページのトップ